しばらくレッズの試合がないため、ここまでの振り返りをしてみたいと思う。
振り返るならどの視点がいいかな、と考え、半年間予想スタメンの記事を書き続けて思ったことをまとめてみようかなと思う。
リカルド監督が送り出すスタメンから何が見てとれるだろうか。
結果を出せばチャンスを与えられる
リカルド監督の傾向で1番感じるのはここだった。
毎試合のようにゴールを決めてたユンカー選手がスタメンなのは当然として。
前の試合や、練習でいいプレーをしていると次の試合に起用してもらえる。これは選手コメントからも聞こえてくるので、みんなそう感じているのだろう。
田中達也選手は当初怪我の影響もあったようでキレがなかったが、シーズン途中から出てはゴールやアシストを決め、目に見える結果を出してスタメン定着した。
7月に入って大久保選手が起用されスタメン機会が増えたが、彼が練習からしっかり取り組んでいたからこそ。
例えゴールに直結しなくとも、かなりいいプレーを見せていれば次の試合スタメン、ということも多かったと思う。お、〇〇選手はこの前の試合でスタメン奪ったな、なんて思いながら見ていた。
なのでスタメン予想する際は、「前の試合の結果・活躍」をかなり参考にした。そしてそれは結構精度が良かったように思う。
複数ポジションできると重宝される
リカルド監督は相手を見てどうしたらダメージを与えられるかを考えるタイプ。ポジショニングや使うスペースなどは試合毎に変えたい模様。
そうすると自在にやり方を変更する必要があって、試合中にいろんなポジションを対応できる選手が重宝される。
筆頭は明本選手だろう。シーズン前、2トップの一角にいたかと思えば、シーズン始まったらSHで活躍、途中からは左SBでスタメン起用されるようになった。これにより、控え選手のバリエーションも増やせるし試合中の組み合わせも変えやすくなる。
そして90分走り回れる圧倒的なスタミナ、高いプレー強度、粘り強い守備といった強みを持っているのも大きい。攻撃時は5トップ気味で上がって、守備時は最終ラインで守る、みたいなことをやってくれる。90分手を抜くことなく。
右足の器用さを身につけたら、さらに怖い選手になれるはず。
続いては小泉選手。圧倒的な運動量、キープ力、視野の広さと展開力、左右両足の精度、ついでの体の使い方まで左右どちらでもうまくこなせる彼は本当にレベルが高い。
守備の追い込み方やコース取り、体の入れ方なども高レベルで攻守両面において彼がいるときといないときで違ってしまうほど。
トップ下やSH、ボランチと複数ポジションできる強みは浦和レッズを助けている。前半戦本当に多くの試合に出て、チームの中心としてプレーした。
彼本人はまだまだと思っているようだが、間違いなく後半戦もリカルド監督は主力として期待しているはず。ミドルシュートをもっと狙ってゴールもたくさんお願いしたい。
他にも大外でもインサイドでもプレーできるなど、色々できる選手は重宝されるように思う。
DFだと西選手。ときにサイドを上がるけど、中央気味大外から内側でボールを捌いたり、ゴール前に駆け上がってゴールを決めたり、本当に上手い。最初出遅れたが、出始めてからはスタメン第一候補となった。
MFだと汰木選手。サイドに構えてドリブル、カットインからのシュートが強みだったが、最近は内側でポジション取って相手を止めたりいなしたり、間を抜けてファールもらってPK獲得したり、幅を広げている。スピード活かして一発で裏抜けもできるので、最後のシュートまでの精度が上がれば相当怖い選手になれる。あとはゴールさえ取れれば…
ということで、色々できる選手はメンバー入りする頻度が多く、スタメン予想する際も参考にした。
ボールを運んで展開できる選手
ピッチを見て、ケースケースでプレーを選択できる選手はリカルドサッカー体現に必要。
前述の小泉選手はその筆頭。
そしてもう1人、伊藤敦樹選手は大卒一年目にしてスタメン定着。彼の目には色々見えているようで、その中から選択をしている模様。サイズもあるし、欠かせない選手になっていて、ほとんどの試合に出場。もっと高い位置に上がってもいいのかなと思うが後半戦どうだろう。
柴戸選手は今年に入ってからポジション取りや運ぶドリブル、相手を引きつけたりとできることがまた増え、途中からスタメン定着した。金子選手の奮起にも期待したい。
自身がオープンな状態でプレッシャーがないとき、DFでも持ち上がって運んで相手に選択を迫りたい。これは去年の大槻監督の頃から言われていることで、リカルド監督でも同じと思われる。
必要最小人数で相手を超えていけば最後ゴール前に人数を割けるはず。
槙野選手は得意のドリブルで持ち上がることが増え、岩波選手もスムースになってきつつある。トーマス選手はもともと色々できる。
ショルツ選手と酒井選手が加わってDFラインがどうなるのか楽しみにしたい。リカルド監督の求めるプレーをできないとスタメン序列から落ちてしまうだろう。いいチーム内競争を期待。
効率的に前進できる選手はきっと重宝されると思うので、スタメン予想にも参考にしたい。
プレー時間のマネジメント
中2日で続く連戦など、プレー時間調整と思われる交代を頻繁に見かけた。
よくあったのは、CBで槙野選手と岩波選手を45分ずつ起用というケース。まだトーマス選手が本調子じゃないときはCBが不足していたからだと思う。もう一人のCBは工藤選手だったり藤原選手だったり。
シーズン途中からユンカー選手と小泉選手を途中交代させたり途中出場させたりと、こちらも疲労蓄積を考慮してなのかなと思われた。
5人の交代枠があるからだろうけれど、わかりやすいし選手もコンディションを整えやすいんじゃないだろうか。
これも予想スタメンをする際によく考慮に入れたものになる。
後半戦に向けて
酒井宏樹選手、ショルツ選手と江坂選手が加わる。
一方、出て行ってしまう選手も多い。
伊藤涼太郎選手(水戸へレンタル)
藤原選手(相模原へレンタル)
武藤選手(柏レイソルへ完全移籍)
杉本選手(横浜FMへレンタル)
武田選手(琉球へレンタル)
若い選手たちのレンタルは試合に出て成長して戻ってこい、ということだと思うので、ぜひその気持ちで活躍のニュースをたくさんあげて欲しいと思う。
武藤選手、杉本選手は出場試合数がそれなりにあったにもかかわず、後半戦ともに戦うメンバーに入ることすらない。結果、という面で少し物足りなさはあるとはいえ、リカルド監督のサッカーに合わなかったということなのだろうか。いわゆるFWを張れる選手がユンカー選手と興梠選手くらいしかいない気がして少し気になる。江坂選手もFWの位置付けなのかしら。明本選手をFWに入れて、右は酒井選手・西選手、左を宇賀神選手・山中選手で回すのかしら。リカルド監督、連戦でどのような采配を見せるのだろうか。
フォーメーションも今後パターンが増えるのか興味があるところ。監督はインタビューで3センターバックというオプションもあると以前コメントしてるが、明確にそのような配置で後半戦戦うことがあるのかどうか。
前半戦で色々とリカルド監督が優先するものが見えてきた気がするけど、選手も大きく入れ替わり、かつ中断期間を挟んでの後半戦はまたスタメン選定に違いも出てくるだろう。後半戦開始を楽しみに待ちたい。